昨年末のバンコク、ハノイを拠点にされているScutiさんより新しいプロジェクトをはじめるので、サービスのロゴマークをつくってもらえないか?というお話をいただき、制作を始めることになったロゴマーク。
このサービスのロゴマークが、どのようにして出来上がっていったのか紹介します。

その新サービスとは?

聞くと新サービスは、採用管理のシステムで、ATS(Applicant Tracking System)と呼ばれ、アメリカなんかでは既に浸透しているとのこと。ほ〜。調べてみると日本でも、いくつかのATSサービスが展開されている様子。ふむふむ。

サービス名は、Jobright = Job + Bright 組織がすくすく育つように。

まずは下準備

資料の読み込み

提供いただいた資料には、サービスの目的や競合・競合の中での立ち位置などの情報がしっかり書かれていて非常に助かったし、しっかりしているなぁと感じました。
読んでいる方の中には、そんなことは当たり前じゃないか、思われる方もいるかもしれないが、これから何かをしようとしている人や既に始めている人の中にだって、自分(達)のサービスについてをきちんと言語化していない、という人は少なくない。
そういう所から話を整理していくこともやぶさかではないが、ロゴデザインやウェブデザインの範疇ではないだろう。
以前にもロゴマークの納品が終わったところで、サービス自体が方向性を見失って頓挫したという例もある。
まあ、それは良いとして、Jobrightの意識的にやられている姿勢に協力のしがいがあるってわけだ。

競合を並べてみる

左の列は、シンボルマーク+タイポグラフィのロゴ。真ん中は、タイポグラフィのみのもの。右の列は、僕の印象ではいまひとつのもの。
どれもサンセリフの書体を使って、しっかりとした印象。worableとgreenhouseは、柔らかい感じがする。

Jobright競合のロゴマーク一覧画像
Jobright競合のロゴマーク一覧画像

Jobrightロゴの依頼内容の中には、シンボルマークとサービス名のタイポグラフィをあわせたもの、という指定があるので、ここで言うと左の列のようなものになる。ウェブサイトでメニューを閉じた時やfaviconには、シンボルマークのみを使う、という考えから。

さらに依頼の中には、シンボルマークにはひまわりを使って欲しい、という具体的なものもあった。
シンボルマークは文字だけよりも認識がしやすいと思うし、アプリになったときにも使える。それに、タイポグラフィだけで表現するのも渋いけど、シンボルマークにどんな工夫ができるかってのは、ロゴデザインの楽しみのひとつである。やりがいがあるじゃあないか。

簡単なスケッチでイメージを

管理システムを使って、業務をスムーズにして、なくせる無駄を省く。資料の作り方なんかを見ても、その辺りはしっかりと業務でおこなっていくのであろう。
全ての仕事に通じるが、結局のところ人と人。特に人材管理という人を扱うサービスにおいては、親しみのある、思いやりのある、そして名前にあるBrightな感じのロゴマークにしたい。

Jobrightロゴマーク用簡単なスケッチ
Jobrightロゴマーク用簡単なスケッチ

花弁を円に沿って並べる、みたいな作業はコンピューターでやったほうが、きれいにできるので手書きのスケッチは簡単にイメージを膨らませるように。Job+Bright。JB。うむ。

コンピューターの力よ

だいたいイメージはできたので、あとはAdobeのイラストレーターを触っていくことにする。
フォトショップにも言えることだが、とにかくフィルタや効果なんかを色々と触っていると、予想だにしない結果が返ってくることがある。イラストレーターの場合には、オブジェクトの形状や、選択するパスの箇所、それにフィルタの強弱で無限のパターンを一瞬で返してくれるので、この辺りは大いに活用していきたい。偶然との出会いも視野に入れながら、いじってみようと思う。
作り手が驚けないものを見て、誰かが何かを感じるのだろうか。

A案用シンボルマークの工程

Jobrightロゴ工程A案
Jobrightロゴ工程A案

B案用シンボルマークの工程

Jobrightロゴ工程B案
Jobrightロゴ工程B案

C案用シンボルマークの工程

Jobrightロゴ工程C案
Jobrightロゴ工程C案

うーん、こいつはおそれいりまめ
C案の右下の花びらなんかも、トレースして作ったわけではなく、コンピューターの処理によってできちゃうんだから。
面白い体験ができた。これをきちんとロゴマークに昇華させよう。

提案したロゴマーク3案

Jobrightロゴマーク最初の提案
Jobrightロゴマーク最初の提案

C案入りました!

提案させていただいた3案の中かから、C案が好みだとお選びいただきました。
黄色がチカチカするなどのご意見をいただき、最後の微調整を行い、納品したのが下記のロゴマークとなります。

Jobrightロゴマーク納品案
Jobrightロゴマーク納品案

Jobrightでは、β版のローンチまでのカウントダウンがはじまり、無料使用の権利獲得のキャンペーンもやっているようです。本サービスはベトナムからはじめて、東南アジアへの拡大も視野に入れているので、そのうちにバンコクでも明るく咲き誇るひまわりを見ることができるかしらん。

WEB制作会社ですが、グラフィックデザインも得意としています。

我々の専門はWEB制作としていますが、グラフィックデザイン制作も同じ様に得分野のひとつです。会社案内、チラシやフリーペーパー掲載広告用のアートワーク、ロゴマークなど様々なグラフィックデザインができるデザイナーをお探しの担当様、さあ、ごとうまさとし事務所までお気軽にご相談ください。