毎度の年の暮れ。
印刷物(グラフィックデザイン)の制作2案件をまとめて紹介します。
1. URBANLAND 会社案内
弊社の設立当初からお世話になっているURBANLAND社の会社案内。
紙の厚みは数段階あったが、代表の五月女氏が現物を手に取り最も厚いものを選んだ。270gsmという厚さのため、重厚感があり、アーバンランドらしいポップなデザインながら会社案内としての存在感が素晴らしい。光沢紙にマットラミネート加工。
いつもの通り手描きで作業をはじめて考えを整理。そこから精度を高めていく。
グラフィックデザインを専門でやっている人には、言うまでもないことだろうが、今回2つの大事なことを学んだ。
会社案内のような冊子になる場合の製本のやり方とページ数について
はじめ6ページで考えていた構成だが、制作がある程度進んだ段階で印刷所に相談すると、下記の回答を頂いた。
中綴じ製本(中央ホッチキス止め)の場合は、A3サイズで2枚をホッチキス止めのため
ページ数は9ページになり、6ページは出来ません。また、大変申し訳ございませんが、6ページで無線綴じ製本は出来ません。
タナーブットでは無線綴じは40枚以上からなので、中綴じ製本を選ぶことになるのだが、A3サイズを折ってホチキスで止めるので8枚が必要にになる。
考えてみれば当たり前なのだが、なるほどなと。
しかしここまで6ページの考えで進めてきたので、どうにかできないかを相談。
6ページの場合は、 巻き三つ折り A4サイズ仕上げがございます。
下記をご参照ください。
https://www.tanabutr.co.th/ja/print-on-demand-bangkok/brochures
との回答をいただき、たしかにこの方法だと6ページを作ることができる。なるほどなと。
ただ1ページの領域が小さくなるのと、会社案内らしい堂々とした見た目から遠のいてしまう。
見た目のことや内容のことを五月女氏と相談。紙の厚みのときと同様に迅速な判断をいただき、2ページ増やし、8ページの中綴じ製本にすることに決まりました。こういう大事な判断を迅速にやってしまうのは大事なことだと思う。誰々に確認して、一度検討してというのはリズムを崩しかねない。
印刷物の色味が変わるということ
例えば100部を刷る場合、最初の1部目と最後の100部目では色味が変わるらしい。これはプリンターを動かしていくうちに出てくる熱とインクの関係だそう。
ウェブの場合、それぞれのモニターの設定やモニタの種類によって色味が異なるのだが、印刷においても仕方のない理由で成果物に違いが生まれるのだなと思ったが、そう言えば印刷ミスによってできた紙幣が高値でやり取りされているというのをどこかで見たことがあった。
また、タナーブットさんにファイルを確認してもらった際には下記の内容が届いた。
背景の象のお色でございますが、弊社の印刷機であまり印刷されない可能性がございます。可能であれば、C:10%程度にして頂ければと存じます。
それぞれの印刷所にある印刷機でも、色の出力が変わるというのも面白い。なるほどなと。
印刷はタナーブットさん。
もう何度かお願いしていますが、仕事が早く、親切でおすすめです。
2. ASTECフリーペーパー掲載広告用アートワーク
年の瀬がもうそこまで迫ってきているので駆け足で。
こちらも弊社の設立当初からお世話になっているASTEC PAINT THAILAND社の案件。
これまた弊社のクライントでもあるGDM THAILAND社の発刊する経済情報誌「ArayZ」への広告掲載用のアートワーク作成。
以前に会社案内や名刺を作成しているので、それとトーンを合わせて。
ちなみにArayZは70ページ超えで、無線綴じ製本である。
終わりに
今年は父親が大変な目に遭い、これからもしばらく続くことになりそうだが、調べてみると僕自身は後厄で、こういうものは、このくらいの年令になると、自分の体やまさに今回のケースのように両親に問題が起こるから気をつけたほうが良いという、先人たちからの知らせであるのだろうけど、それでも自分自身の中で「厄年だからな」という理由で納得ができるから、それはそれで先人に感謝をしておきたい。
そんな訳で、東京とバンコクの往復が続いている。ほとんど何の未練もない東京だが、いつでも気を引く展示がやっている。11月は建築家であるタイ人の友人が日本を周る旅とタイミングがあったので、バスキア展と迷ったが上野へゴッホを見に行った。ゴッホが耳を自ら切り落としたのは有名だが、制作中に絵の具を食べていたらしい、という話を彼から聞いた。
12月は「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」を見に行った。数年前から聞いているTakram Castというポッドキャストがあるのだが(最新の「農業スタートアップへのデザインサポート:株式会社レグミン」という放送回は、デザイナーはもちろん経営者や農業従事者にもおすすめ)、このTakramの代表である田川欣哉氏がディレクターを勤めているマル秘展。
テクノロジーの進化によって、パット見たところ良さそうに見えるデザインや写真が、言ってみれば簡単にできるようになった時代に、ともすると古く感じられるデッサンやスケッチだが、こういう展示を見るとやっぱり自分の体と頭で生み出す能力を鍛えておきたいと思う。ひょっとすると古い考えになってしまっているのかも知れないが、やはり本質的で普遍的な考え方や力こそが強いのではないか。
来年もひとつよろしくお願いします。
WEB制作会社ですが、グラフィックデザインも得意としています。
我々の専門はWEB制作としていますが、グラフィックデザイン制作も同じ様に得分野のひとつです。会社案内、チラシやフリーペーパー掲載広告用のアートワーク、ロゴマークなど様々なグラフィックデザインができるデザイナーをお探しの担当様、さあ、ごとうまさとし事務所までお気軽にご相談ください。