「気候」「自然」「文化」「食事」の4つに多様性のあることが、観光立国になることの条件であるとデービッド・アトキンソン氏は著書の『新・観光立国』で書いている。
あるタイ人はタイの気候について言う。「เมืองไทยมี 3 ฤดู ร้อน ร้อนมาก ร้อนมากๆ(タイは3つの季節がある。暑い/もっと暑い/もっともっと暑い)」であると。気候に多様性がなければ、自然にも影響がでるだろう。細かい所を見ていけば、タイ王国はデービッド・アトキンソン氏の示す条件に十分ではない訳だが、それ補う魅力を持つこの国は、世界中からたくさんの人々を観光客として迎え入れることに成功している。
そんなタイのバンコク・スラウォンに1号点となるホテルを構える「ココテル」。2017年7月現在では、2号店、3号店となるホテルをクラビやプーケットにもオープンするために奔走している。
多店舗展開に向けて動き始めた頃に、それに合わせたWeb制作が必要だ、ということでご相談をいただきました。
いただいた要望(解決したい課題・問題)
- 多店舗展開に対応したWebサイトが必要
冒頭でも書いたように、ココテルさんは多店舗展開という考えをお持ちなので、この先多くの店舗展開をされても、対応できるWebサイト設計が必要である。 - 本サイトからの予約を獲得する
ホテル業界に現れたOTA(Online Travel Agency)という存在。今回のお話をいただくまで、深く考えた事がなかったのだが、いわゆるAgodaのようなサービス。予約の多くはOTAを通じて行われるという。なぜか?「地名 ホテル」で検索して、ホテルの比較ができる。ポイントがある。の様な良い点も確かにあるのだが、必ずしも金額的に得をするという訳ではない。金額による並べ替えが可能なので、価格.comのような感じでお得に選べているような感じがするが、実際には、ホテルで直接予約した方がお得なケースもある。
もちろんそこに人が集まるだけの理由があるのだが、人が群がる場所に群がることを好む種類の人が多い、ということもあるかもしれない。
いずれにしてもココテルのサイトからのダイレクトブッキングを増やしたい。
こだわりのWeb制作提案と作業内容
- まずはこっそり宿泊してみよう
その昔、バナナ会社のWebサイト制作を担当した際に、実際に現地を訪れてみようと有給を使ってフィリピンはミンダナオ島を訪れてみたことがあります。個人レベルでは試してみるのが難しいサービスもあるが、可能であればお客さんのサービスを体験して、理解を深めたい。思い入れも強くなる。
宿泊する事を伝えれば気を使わせてしまうし、いつもの様子が見られなくなる恐れがあるから、こっそりと。 - 先を見据えたサイト設計
いただいた要望や解決すべき課題に臨むため、どのような設計が考えられるのか?多店舗展開に関しては、よく考えずに店舗が増えていったところで破綻してしまってはいけない。
今回はコンピュータの画面ではなく、紙と鉛筆を使って進めました。パーツ毎に切り出しておくと、話をしながら順番を入れ替えたり、不要な項目はどけておいたりが簡単にできるので議論が深まります。 - ターゲットに向けた多言語化
アジア圏のゲストが多い中で、ココテルで用意している言語は英語、タイ語、簡体字、繁体字、日本語の5言語。ここで力を発揮してもらったのが、本件を共同提案させていただいたSpoke。ワードプレスの翻訳ツールで、翌日には翻訳が仕上がってくるという速さなので、ココテルの理念やサービスをより理解している社内スタッフに原稿の精度をあげてもらうという時間を確保する事ができました。 - 映像はええぞぅ!
打ち合わせの中で「ホテルの雰囲気を伝えるのに動画を使いたい。どこか良い所はないだろうか?」と聞かれて、浮かんだのがRawlensというバンコクの映像作会社でした。当時まだ面識のなかったRawlensさんでしたが、Youtubeで『Mai Pen Rai feat. 山田マン (ラッパ我リヤ) – Mek Piisua』を観て「嗚呼、こういうクオリティの高いものをつくっている人がバンコクにもいるんだなぁ」と感銘を受け、記憶していたので、提案させてもらいました。Webサイトはもちろんココテルにとって効果のある内容で、じっくりと力を発揮してくれるものと思っています。
サイト公開から約1ヶ月が過ぎて
- ダイレクトブッキング件数増!
この約1ヶ月の間に、ダイレクトブッキングが複数件あり(公開前より劇的に増えて、実に喜ばしい!)、まずは良いスタートを切る事ができています。これを維持し、さらに増やしていくための工夫を続けていきます。 - 予約以外の問い合わせも多数!
ホテルという業種のためであろう。ごとうまさとし事務所で担当する案件の中でも最も問い合わせ数が多くなっています。
その内容は、ブッキングシステムを使わずに予約のお願いメールやリクルートに関するありがたいものもあれば「到着日のバンコクの天気はどうだ?」とか「タクシーのチャージはどうなっている?」とか、そんな質問までしてくるかねと首をかしげてしまう質問もあるが、こういう質問が溜まればFAQページを用意して、日々の業務負荷を減らすような助けがWebサイトにはできるはず。 - 積極的なWebサイトの活用!
公開から3週間ほどで、クラビ店舗の予約が可能になったので、Webサイトからも場所を選んで予約ができるようにヘッダーを改良しました。
また今後はABテスト、つまり誘導のための文言やバナーの見え方を変えてみながら、そのクリック数を測定して、より効果の高いものを選んでいくということも実践していく予定。
この様に状況に合わせたり、解析を基にサイトを変化さていけるのはウェブの醍醐味であり、効果的な使い方です。サイトのより良い成長のために、考えを巡らせます。
WEBサイト制作のことで、何かお困りではありませんか?
我々はただ作るだけでなく、マーケティングの知見と豊富な経験を惜しみなく使って、結果にこだわった制作を行います。WEBサイトのことでお困りの企業の担当者様、孤軍奮闘しておられる経営者様、まだバンコクで良いWEB制作会社と出会えていないのであれば、さあ、ぜひ、ごとうまさとし事務所までご相談ください。